前の住人の郵便物が何度も届き、「毎回返さないといけないの?」「もう捨てても大丈夫?」と困っていませんか?一度返送したはずなのに、数週間後にまた同じ名前の郵便物が入っていることもあります。
結論からいうと、何度も続く場合は、届いた郵便物をその都度処理するだけでなく、自宅への配達を担当している郵便局へ「前の住人は現在ここに住んでいない」と連絡することが大切です。日本郵便も、前の住人あての郵便物や荷物が届く場合は、配達を担当する郵便局への連絡を案内しています。
この記事では、返送するときの具体的な方法、何度も届く原因、開封・処分してはいけない理由、郵便物以外の宅配便が届いた場合までわかりやすく説明します。
前の住人の郵便物が何度も届くなら配達担当の郵便局へ連絡する

前の住人の郵便物が1通届いただけなら、誤配達であることがわかるようにして郵便ポストへ戻す方法があります。しかし、何度返しても届くのであれば、同じ対応だけを繰り返すより、配達を担当している郵便局へ現在の居住状況を伝えるほうが根本的な対応につながります。
日本郵便は「配達を担当する郵便局へ連絡」と案内している
日本郵便の公式FAQでは、「前に住んでいた住人あての郵便物や荷物が届く」場合について、現在住んでいる場所の配達を担当する郵便局へ連絡するよう案内しています。必要に応じて社員が訪問するなどして、居住確認を行う場合もあります。
つまり、前の住人の郵便物が何度も届くときは、単に封筒を返送するだけでなく、郵便局側に「現在この住所に誰が住んでいるのか」を確認してもらうことがポイントです。
詳しい案内は日本郵便「前に住んでいた住人あての郵便物や荷物が届くのですが、どうすればいいですか?」で確認できます。
1通だけなら付せんを貼ってポストへ戻す方法もある
日本郵便では、他人あての郵便物が届いた場合、郵便物の表面に誤配達であることを書いた付せんなどを貼り、郵便ポストへ投函する方法も案内しています。郵便局へ直接持って行かなければならないわけではありません。
前の住人あてなら、たとえば付せんに「この方は現在この住所に居住していません」「前入居者・転居済み」など、現在の居住者ではないことが伝わる内容を書けば状況を理解してもらいやすくなります。
ただし、何度も続いている場合は、その都度ポストへ戻すだけでは手間が続きます。繰り返している時点で配達担当の郵便局へ直接事情を伝えるほうが実用的です。
郵便局への連絡では何を伝えればいい?
難しい説明は必要ありません。「この住所には現在自分が住んでいますが、前の住人である○○さんあての郵便物が何度も届いています。○○さんは現在ここには住んでいません」と伝えれば十分です。
前の住人の転居先を知らなくても問題ありません。現在住んでいないことを伝えるのが目的であり、今の住人が前の住人の新住所を調べる必要はありません。
郵便局から居住状況について確認される場合がありますので、自分が現在の居住者であることを答えられるようにしておきましょう。前の住人の郵便物そのものが手元にあれば、どのようなものが届いているのか説明もしやすくなります。
前の住人の郵便物を返送する正しい方法

前の住人あての郵便物が届いたとき、現在の住人がわざわざ切手を貼って送り返す必要はありません。日本郵便が配達した郵便物であれば、誤配達であることがわかるよう表示してポストへ投函するか、郵便局へ連絡します。
付せんに「現在居住していない」と書いて貼る
もっとも簡単なのは、封筒やはがきに付せんなどを貼り、前の住人が現在その住所に住んでいないことを書いて郵便ポストへ投函する方法です。
たとえば「この方は現在この住所に居住していません」「前入居者のため返送願います」など、配達した郵便局が状況を判断できる内容で構いません。郵便物に直接大きく書き込むより、付せんなどを利用すると扱いやすいでしょう。
日本郵便の公式FAQでも、他人あての郵便物について、表面に誤配達である旨を書いた付せんなどを貼ってポストへ投函する方法が案内されています。詳しくは日本郵便「他人あての郵便物が届きましたが、どうしたらいいのでしょうか?」で確認できます。
切手を貼ったり返送料を負担したりする必要はない
前の住人の郵便物を返すために、自分で封筒を用意したり切手を購入したりする必要はありません。届いた郵便物をそのままの状態で、誤配達であることがわかるようにして日本郵便へ戻します。
間違っても、前の住人の現在の住所を自分で調べ、転送する必要はありません。個人情報の問題もありますし、現在の住人が配送を引き継ぐ理由もありません。郵便事業者へ戻して処理してもらうのが基本です。
毎回「受取拒絶」と書けばよいとは限らない
前の住人あての郵便物では、「受取拒絶」と書いて戻せばよいと思うかもしれません。しかし、受取拒絶は本来、その郵便物の受取人本人が受け取りを拒む場面で使われるものです。
現在の住人は、前の住人本人ではありません。そのため、前の住人の意思として受取拒絶をするのではなく、「この人はここには住んでいない」という事実を郵便局へ伝えるほうが状況に合っています。
付せんには「この方は現在この住所に居住していません」「前入居者です」など、現在の居住状況が伝わる内容を書くのがわかりやすい対応です。
なぜ前の住人の郵便物が何度も届くのか

一度返送したにもかかわらず、別の日にまた前の住人あての郵便物が届くことがあります。「郵便局に返したのだから、もう届かないはず」と思いがちですが、返送した1通と、今後すべての郵便物の配送管理は別の問題です。
前の住人が転居届を出していない可能性がある
日本郵便には、旧住所あての郵便物などを新住所へ転送する「転居・転送サービス」があります。転居届が出されていれば、原則として届出日から1年間、旧住所あての郵便物等が新住所へ無料で転送されます。
しかし、前の住人が転居届を提出していなければ、郵便局側が転居を把握できていない場合があります。その状態で差出人が古い住所へ郵便物を送り続ければ、以前住んでいた家へ届く原因になります。
なお、転居届の登録には3~7営業日かかると日本郵便が案内しています。引っ越し直後であれば、登録が完了するまで旧住所へ届くケースも考えられます。転居・転送サービスの詳細は日本郵便「転居・転送サービス」で確認できます。
転送サービスには1年間という期間がある
日本郵便の転居・転送サービスは永久に続くものではありません。転送期間は転送開始希望日からではなく、転居届を出した「届出日から1年間」です。
転居した本人が再度手続きすればさらに1年間更新できますが、本来はその間に銀行、カード会社、保険会社、通販サービス、会員サービスなどへ新住所を知らせる必要があります。
前の住人が各サービスの住所変更をしていなければ、差出人のデータには何年たっても古い住所が残る可能性があります。年賀状や定期刊行物など、送付頻度が低いものほど住所変更漏れが長期間表面化しないこともあります。
差出人ごとに住所データが別だから
ある会社から届いた封筒を返送したとしても、それによって世の中すべての差出人が前の住人の転居を知るわけではありません。銀行、保険会社、通販会社、自治体、友人・知人などは、それぞれ別々の住所情報を持っています。
そのため、A社の郵便物を返送した翌週にB社から届き、その翌月にはC社から届くということもあり得ます。「何度返しても改善しない」と感じやすい理由の一つです。
この点を考えると、届いた郵便物を一件ずつ返すだけでなく、配達担当の郵便局へ現在の居住者が変わっていることを伝える意味があります。
「転送不要」の郵便物は通常の転送とは扱いが異なる
郵便物の中には「転送不要」と表示されているものがあります。これは差出人が、「宛名の人がその住所に住んでいない場合は、新住所へ転送せず返してほしい」という意思を示しているものです。
日本郵便も、転送不要と記載された郵便物等については、転居届が提出されていても転送サービスの対象にならないと案内しています。
銀行やクレジットカードなど本人確認が重要なサービスでは住所確認の意味を持つこともあるため、現在住んでいない前の住人あてなら、なおさら自分で開けたり本人へ渡そうとしたりせず、日本郵便へ知らせるのが安全です。
前の住人の郵便物を開封・廃棄・放置するのは避ける

何度も届けば「もうゴミとして捨てたい」と感じるかもしれません。しかし、他人あての郵便物は現在の住人の所有物ではありません。面倒でも、自分の判断で開封したり処分したりせず、日本郵便へ知らせるのが基本です。
郵便法では誤配達を受けた人の対応が定められている
郵便法第42条では、誤配達された郵便物を受け取った人は、その旨を郵便物に表示して郵便ポストへ入れるか、日本郵便へ通知しなければならないと定められています。
つまり、「自分には関係ない郵便だから、そのままゴミ箱へ」という処理ではなく、郵便事業者側へ誤配達を知らせることが法律上の基本的な扱いです。
条文はe-Gov法令検索「郵便法」で確認できます。
他人の封書を故意に開けない
宛名が前の住人だとわかっている封書を、「誰から来たのか気になる」「重要そうだから確認しておこう」という理由で開封してはいけません。
刑法には信書開封に関する規定があり、正当な理由なく封をしてある他人の信書を開ける行為が問題になる可能性があります。すべての郵便物が同じ法律関係になるわけではありませんが、少なくとも自分あてではないとわかった時点で中身を確認しないことが安全です。
また、他人の信書を隠す行為についても刑法に規定があります。何度届いて煩わしくても、まとめて保管したまま長期間放置するより、速やかに郵便局へ戻すほうがトラブルを避けられます。
間違えて開封してしまった場合はどうする?
自分の郵便物だと思い込み、宛名を確認せずうっかり開封してしまうことはあり得ます。その場合も、慌てて捨てたり中身だけ戻したりするのではなく、日本郵便が案内している方法で処理します。
日本郵便によると、誤って他人あての郵便物を開封した場合は、郵便物を補修したうえで、誤って開封したこと、自分の氏名と住所を記載した付せんなどを貼り、郵便ポストへ投函するか、最寄りの配達局などへ連絡します。
詳しい手順は日本郵便「他人あての郵便物を誤って開封してしまいました。この場合、どうしたらいいのでしょうか?」に記載されています。
請求書や督促状でも現在の住人が支払う必要はない
前の住人あての封筒に「重要」「至急」などと書かれていたり、差出人が金融機関や債権回収に関係する会社だったりすると、不安になるかもしれません。
しかし、単に現在住んでいる住所へ前の住人あての請求書などが届いたという理由だけで、現在の住人が前の住人の支払い義務を引き継ぐわけではありません。中身を確認しようとせず、本人が現在ここには住んでいないことを郵便局へ伝えて返送します。
もし郵便物だけでなく、前の住人を訪ねて業者などが繰り返し訪問する場合は、「その人は現在ここには住んでいません」と事実のみを伝えればよいでしょう。賃貸住宅なら、必要に応じて管理会社や大家にも相談しておくと状況を共有できます。
日本郵便以外のメール便や宅配便は同じ方法でポストへ戻さない

「前の住人あて」という点は同じでも、届いたものを誰が配送したのかによって対応先が変わります。ここは見落とされやすいポイントです。
| 届いたもの | 基本的な対応 |
|---|---|
| 日本郵便が配達した郵便物 | 誤配達である旨を表示して郵便ポストへ投函するか、日本郵便へ連絡 |
| 前の住人あての郵便物・日本郵便の荷物が何度も届く | 自宅への配達を担当する郵便局へ現在の居住状況を連絡 |
| 他社のメール便 | 配送した事業者へ連絡 |
| 宅配会社の荷物 | 荷物を開けず、伝票に記載された配送会社へ連絡 |
「これは郵便物ではありません」と書かれたものに注意
日本郵便の公式FAQでは、日本郵便が配達したものではない配送物について、日本郵便のポストへ投函したり、日本郵便へ申し出たりすることはできないと案内しています。
表面に「これは郵便物ではありません」「○○メール便」などと書かれているものは、配送した事業者へ連絡する必要があります。封筒や荷物に配送会社名や問い合わせ先が記載されていないか確認しましょう。
「前の住人あてなら全部郵便ポストへ入れればよい」というわけではありません。まず配送事業者を確認することが重要です。
宅配便は勝手に受け取らない
宅配便の配達員から前の住人の名前を告げられた場合は、「その人はもう住んでいません」と伝え、受け取らないのが基本です。自分の家に届いたからといって、自分あてではない商品を開封してはいけません。
置き配などですでに荷物が置かれていた場合は、伝票に記載された配送会社へ連絡し、前の住人が現在住んでいないことを説明して指示を受けましょう。
何度も届く状態を減らすためにできること

前の住人の住所変更そのものは、現在の住人が代わりに行うものではありません。しかし、自宅に届き続ける状況を改善するためにできることはいくつかあります。
前の住人の名前が郵便受けに残っていないか確認する
賃貸住宅では、郵便受けや玄関の表札に前の住人の名前が残っていることがあります。そのままになっていれば、配達する側から見て現在も居住しているように見える可能性があります。
前の住人の表示が残っているなら取り外し、自分が必要と考える範囲で現在の居住者がわかる表示へ変更しましょう。共用部分の表示を勝手に変更できない物件なら、管理会社へ依頼します。
管理会社や大家には補助的に相談する
郵便物そのものの処理は日本郵便や配送会社へ連絡するのが基本ですが、賃貸物件なら管理会社や大家へ状況を伝えておくことも役立ちます。
管理会社が前の住人へ連絡できる場合、登録住所の変更を促してもらえる可能性があります。ただし、個人情報保護の観点から、管理会社が現在の住人へ前の住人の新住所や連絡先を教えることは期待しないほうがよいでしょう。
現在の住人が前の住人へ直接郵便物を届ける必要もありません。管理会社には「以前の入居者あての郵便や荷物が繰り返し届いている」と事実だけ伝えれば十分です。
同じ差出人から繰り返す場合もまず郵便局へ戻す
同じ会社から毎月のように郵便物が届く場合、その会社の顧客情報に古い住所が残っている可能性が高いと考えられます。ただし、現在の住人には前の住人の契約情報を変更する権限はありません。
差出人へ直接電話して止めてもらえる場合もありますが、本人確認の関係で第三者からの変更を受け付けてもらえないこともあります。まずは郵便物を返送し、前の住人が現在居住していないことが差出人側へ伝わる形にするのが無理のない対応です。
「一度連絡したら絶対に全部止まる」とは考えない
郵便局へ現在の居住状況を伝えたあとでも、配送方法が違うものや、別の事業者が届ける荷物まで自動的に止まるわけではありません。また、郵便物の種類や発送された時期によっては、連絡後もしばらく届く可能性があります。
重要なのは、届くたびに前の住人の郵便物を抱え込むことではありません。日本郵便のものなら日本郵便、宅配便なら配送会社というように、配送した事業者へ「現在この人は住んでいない」と情報を返すことです。
前の住人の郵便物についてよくある疑問

前の住人の郵便物が続くと、「いつまで返せばいいのか」「自分から前の住人に連絡すべきなのか」と迷うこともあります。実際に判断に困りやすい点を整理します。
前の住人の郵便物はいつまで届く?
「引っ越してから○か月たてば必ず止まる」という決まった期間はありません。前の住人が各差出人へ住所変更をしていなければ、時間がたってから古い住所へ発送されることも考えられます。
日本郵便の転居・転送サービスは届出日から1年間ですが、これは「1年後にはすべての差出人が新住所へ切り替わる」という意味ではありません。そのため、入居から1年以上たって突然前の住人あての郵便物が届くこともあり得ます。
毎回返送しないといけない?
届いた郵便物を自分のものとして処分するのではなく、日本郵便へ誤配達を知らせる必要があります。ただ、何度も同じ対応を繰り返すのは大きな負担です。
だからこそ、頻繁に届くようになった時点で配達担当の郵便局へ連絡し、前の住人が現在居住していないことを伝えることが大切です。郵便局側で居住確認を行う場合もあるため、一件ずつ返送するだけより状況改善につながりやすい方法です。
前の住人へ直接連絡したほうがいい?
知人や親族など特別な関係がある場合を除き、現在の住人が前の住人を探して連絡する必要はありません。前の住人の新住所を調べたり、届いた郵便物を自分で転送したりすることも避けたほうが無難です。
郵便物は郵便局へ、宅配便なら配送会社へ戻します。賃貸住宅でどうしても改善しない場合は管理会社にも相談する、という順序がわかりやすいでしょう。
役所や裁判所、金融機関からの郵便でも開けてはいけない?
差出人が重要そうな機関でも対応は変わりません。現在住んでいない人あてなら、本人に代わって中身を確認しないことが大切です。
対面で受け取る郵便物や荷物について配達員から受取人本人かどうか確認された場合は、「その人は住んでいません」と伝えます。前の住人になりすまして受け取る必要はありません。
重要な郵便だからこそ、正しい受取人へ届く、または差出人へ返還されるよう、配送事業者へ現在の居住状況を正確に伝えることが重要です。
前の住人の郵便物が何度も届くなら「返送+郵便局への連絡」で対応しよう
前の住人の郵便物が何度も届く場合、届くたびに捨てたり放置したりするのではなく、日本郵便が配達したものなら誤配達であることを表示してポストへ戻すか、日本郵便へ連絡します。
特に繰り返し届いている場合は、自宅への配達を担当する郵便局へ「前の住人は現在ここには居住していない」と伝えることが重要です。日本郵便では、必要に応じて社員が訪問するなどして居住確認を行う場合があると案内しています。
他人あての郵便物は、重要そうでなくても自分で開封・処分しないようにしましょう。誤って開封した場合は補修し、誤開封したことや氏名・住所を表示して日本郵便へ戻します。
また、「これは郵便物ではありません」「○○メール便」などと表示された他社の配送物や宅配便は、郵便ポストへ入れず、その配送会社へ連絡します。郵便局・配送会社・必要に応じて管理会社へ正しく情報を伝えることが、何度も届く状態を減らすための現実的な方法です。



